


メタバースって言葉はよく聞くけど、意味がよくわからない……本当に身近になってきているの?
そう考える人もいると思います。
実は本当に身近にあるんですよ。
例えばこどもはある意味すでにメタバースの住人です。
どうぶつの森やマインクラフトをやっていたりしませんか?
clusterで配信や発表会に参加したことはありませんか?

アバターを使って会社の会議に参加する、といった話も耳にしたことがあるかもしれません。
これらすべて広義のメタバース上のできごとなのです。
今話題のメタバースを楽しむために必要な仮想通貨について、また、その仮想通貨のおすすめポイントやメタバースの将来性についてもお話していきたいと思います。
メタバースとは?
メタバースとは一言でいうと、仮想空間です。
インターネット上の仮想空間に、ユーザーはアバターと呼ばれる分身を使って参加します。
そこでは仮想通貨を使って土地を買ったり、家を建てたり、イベントを開催、参加できたりするのです。
メタバースの魅力とは
ではメタバースの魅力とは一体何なのでしょう。
最大の魅力は、現実と同じ様に時を過ごせることだと考えています。
例としてゲームなら、今まではシステムのキャラと会話してきました。
それがメタバースでは、中にいるのは現実の人が使用するアバターです。
これにより会話を自然に楽しみながらゲームを楽しむことができるのです。
オンラインのイベント参加にしても、これまでの一方通行の配信と違い、周りの人と感動をリアルタイムで共有することができます。
会議などは、zoomなどを利用したWeb会議とは違うの?と思われるでしょう。
Web会議では画面に相手の顔が映っていることがほとんどです。
そのため、どうしても顔を見なければと思ってしまいます。

その点、メタバースの会議は違います。
アバターを使用して同じ空間にいることで、その場の雰囲気を共有しながら、現実の会議のように自然にやり取りをおこなうことができます。
このようにメタバースを利用することで、仮想空間でありながら、現実と同じように過ごせる、それが一番の魅力だと思っています。
ビジネスでも注目されている技術
旧Facebook社が社名をMetaに変更したことは記憶に新しいことでしょう。
このときから、世間のメタバースに対する関心が大きくなったように思えます。
NIKEはオンラインゲームプラットフォーム「Roblox」内のアバターで使用できるコラボ製品などを発売しました。
メタバース内で購入した商品をアバターが着用できるというのは、実際の生活と同じですね。
実は日本の企業でもその動きは加速しています。
パナソニックはVRヘッドセット「MeganeX」、メタバース対応防音Bluetoothマイク「mutalk」、手のひらサイズのパーソナル・エアコン「Pebble Feel」等を発表しています。
KDDIはバーチャルイベントプラットフォーム「cluster (クラスター)」を提供するクラスター株式会社に出資しました。
その中でKDDIは渋谷5Gエンターテイメントプロジェクトを行っています。

実際に現地まで移動しなくても、その場所に行けたと思え、その場にいたひとたちと感動を共有できる大変面白い技術でした。
メタバースと仮想通貨の関係性とは
メタバース上で土地やアイテム、アバターが着用できる商品などを購入するための通貨が「仮想通貨」です。
ではどんな仮想通貨が、どのメタバースで使えるのでしょうか?
おすすめの仮想通貨が使える世界とともに、これだけ知っていれば!というものを厳選して解説していきますね。
SAND(The Sandbox)
SANDはブロックチェーンゲーム「The Sandbox」内で使える仮想通貨です。
The Sandboxはイーサリアムのブロックチェーン技術を活用しています。
ユーザーはThe Sandbox内のメタバース上でLANDと呼ばれる土地を購入、またはレンタルすることで自身のLAND上に、オリジナルのゲームやアイテムを作成することができるようになります。
作ったアイテムや、LANDは売却することも可能です。
このとき使われる仮想通貨が、「SAND」となっています。
スクウェア・エニックス、エイベックス・テクノロジーズ、SHIBUYA109、コインチェックなど国内の企業も2022年にThe Sandboxと提携することを発表しました。
このようにThe Sandboxは国内でも注目されているメタバースを利用したブロックチェーンゲームのひとつです。
このため、The Sandboxで使える仮想通貨SANDは今後も伸びていく可能性が高いと思われます。
The Sandbox | SAND |
時価総額ランキング | 42位 |
1SAND | 122.37円 |
SANDを取り扱う国内仮想通貨取引所はこちらになります。
仮想通貨取引所名 | Coincheck |
Coincheckが国内唯一の取引所となっています。
Coincheckで口座開設を詳しく知りたいひとはこちらの記事をご参照ください。
ENJ(Enjin Platform)
ENJ(エンジンコイン)はEnjin Platformで使用される仮想通貨です。
Enjin Platformでは多種のゲームがメタバース上で遊べます。
ほかにもEnjin Platformでは仮想通貨やNFTを管理できるEnjin Walletや、NFTをトレードできるマーケットプレイスなどの機能が実装されています。
そしてEnjin Platform上でもっとも身近だと思うものの一つに、Microsoft社のマインクラフトが遊べることがあげられます。
Enjin Craftを使用するのですが、これはEnjin Platform上でマインクラフトを遊べるようにするプラグインになります。
このEnjin Craftを利用することで、マインクラフト内のアイテムなどに価値がつくようになり、売買することが可能になりました。

※追記
マイクロソフト子会社であるMojang StudiosがマインクラフトはNFTをサポート、許可する予定はないとの発表が行われました。(マインクラフトサイト)
このことにより、今後マインクラフトとNFTの関連はどのようになるのか、注視していきたいと思っています。
エイベックス・テクノロジーズが2021年にEnjinと提携することを発表しており、日本でも注目が集まってきています。
また、国内ではCoincheck、DMM Bitcoin、GMOコイン、ビットバンクやHuobi Japanといった多くの仮想通貨取引所で取り扱われていることからも人気が伺えます。
大人気のマインクラフトが遊べるEnjin Platformの仮想通貨ENJ、こちらも人気が続くと思われる仮想通貨です。
Enjin Platform | ENJ |
時価総額ランキング | 74位 |
1ENJ | 69.23円 |
2022年9月20日時点
ENJを取り扱う国内仮想通貨取引所はこちらになります。
仮想通貨取引所名 | Coincheck
DMM Bitcoin GMOコイン ビットバンク Huobi Japan |
MANA(Decentraland)
MANA(マナ)はバーチャルリアリティプラットホームのDecentralandで使用される仮想通貨です。
Decentralandもサンドボックスと同じくイーサリアムのブロックチェーン技術を活用しています。
それでは、Decentralandのメタバースでは、なにができるのでしょうか。
ユーザーはDecentraland内でLANDと呼ばれる土地を購入することができます。
他にも、アイテムやコンテンツを作ったりゲームで遊んだりすることができます。
アイテムやLANDは、DecentralandのNFTマーケット上で売却が可能です。
このとき使われるのがMANAと呼ばれる仮想通貨になります。
さらに作り出したアイテムやLANDはブロックチェーン技術によりNFTとなるため、外部のNFTマーケットで売却もできるのです。
もうひとつ、Decentralandの特筆すべき点があります。
DecentralandはDAO(Decentralized Autonomous Organizationの略称、分散型独立組織)による運営だということです。

MANAを保有している、もしくはLANDを保有しているひとにDecentralandの今後の運営方針を決められる意思決定の権利(ガバナンス)が与えられるのです。
Decentraland | MANA |
時価総額ランキング | 39位 |
1MANA | 104.09円 |
2022年9月20日時点
MANAを取り扱う国内仮想通貨取引所はではありません。(2022年9月時点)
どうしてもMANAを購入したいという場合は、海外取引所の口座を開設する必要があります。
ですが、Decentralandを楽しみたいというひとには、Coincheck NFT(β版)でDecentralandのLANDを取り扱っています。
こちらを利用するのも良いでしょう。
メタバースの今後はどうなる?将来性はあるの?
メタバースの将来性について、今後は市場が拡大していくと思われる理由をまとめました。
メタバースやゲームの知名度が上がって参加者が増える
既に良く知られたメタバース(DecentralamdやThe Sandbox)も多くあります。
ですが、これらはまだ一般の人に知名度が高いとは言い切れないと思っています。

ただし、やや遅れている日本でもマインクラフトやフォートナイトのゲームの知名度は高いことから、今後あわせてメタバース自体の知名度も上がっていくと考えています。
例えば、メタバースではないマインクラフトのプレイヤーが、今後ブロックチェーンゲームのマインクラフトに参加するということは十分あり得ると考えているからです。
自分の作った作品や、アイテムを欲しいと思って買ってもらえるというのはとても嬉しいですよね。
メタバースの市場自体が今後拡大するという記事もあります。
エンターテインメント市場シェアのメタバースは、CAGR (年平均成長率)8.55% の加速で、2026 年までに 289 億 2000 万米ドルに増加すると予想されています。
参考URL:Metaverse in Entertainment Market by End-user and Geography - Forecast and Analysis 2022-2026
こういった動きが加速して参加者が増えていくのではないかと感じています。
企業が展覧やショップなどの形態で参加している
The Sandboxでは以下の有名な企業が参加を発表しました。
Adidasは2021年11月に、The Sandbox内に土地を購入したことを発表しました。
米ワーナーは2022年1月にThe Sandbox内に音楽テーマパークを開設することを発表しています。
2022年3月にはHSBC(イギリス大手銀行)がThe Sandbox内に土地を購入し、金融リテラシー教育を提供していくと述べました。
Delighted to announce we’ve partnered with @HSBC, one of the world’s largest international banking & financial services providers! 🤝
Bringing a host of opportunities to engage with global financial services & sports communities in The Sandbox Metaverse.https://t.co/GmQ3lrVmnB
— The Sandbox (@TheSandboxGame) March 16, 2022
Decentralandでは以下の企業や著名人が参加を発表しました。
有名なオークションハウスであるサザビーズは2021年6月に、Decentralandでバーチャルギャラリーをオープンしました。
そこではNFTアートの展示・販売が行われています。
2021年10月にはパリス・ヒルトンがDecentralandで開催されるフェスティバルに参加したそうです。
J.P.Morganが2022年2月に、DecentralandにOnyx Loungeというバーチャルラウンジを開設しています。
ここでは仮想通貨の経済学について学ぶことができるそうです。

大企業がメタバースへ出資、メタバースが投資対象となっている
- The Sandbox
2021年11月、ソフトバンクグループはThe Sandboxに9300万ドル(約100億円)を投資しました。
2022年3月には国内大手ゲームメーカーのスクウェア・エニックスが、The Sandboxと提携することを発表しています。
購入した土地でゲームやアセット、キャラクターを提供しています。
三菱UFJ銀行は2022年8月、2250万ドル(約31億円)の資金をアニモカブランズ(Animoca Brands)の日本法人に出資したと発表しました。
アニモカブランズは、Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)やThe Sandbox(ザ・サンドボックス)、スポーツNFTであるNBA Top Shot(NBA トップショット)などに主に投資しています。
NFTの取引量で世界最大規模を誇るマーケットプレイスのOpenSea(オープンシー)にも出資しています。
- Enjin Platform
サムスン電子は、2019年3月発売のスマートフォン「Galaxy S10」に、仮想通貨ウォレットを搭載しました。
対応する仮想通貨にEnjinが含まれ、このとき1ENJ=4円程度だったものが24円近くまで一気に跳ね上がりました。
マイクロソフトが2019年12月にEnjinと提携することを発表したときは、1ENJ=6円程度から11円以上の値段となりました。

Q&A、よく聞かれる質問について
メタバースと仮想通貨についてよく聞かれる質問をまとめました。
今までのソシャゲ内通貨と何が違うの?
過去のソシャゲではリアルマネートレード(RMT、ゲーム内資産やそのゲームのデータを売り出したり買ったりすること)は禁止されているゲームがほとんどでした。
ですのでどんなレアアイテムを入手しても、たくさんゲーム内通貨を集めてもそのゲームから持ち出すことはできません。
スマホのゲームで言えば、OSがかわるときですら、持ち越せません。
iOSとAndroid間の変更をするだけで、IDは同じでもアイテムなくなりますと警告が出ます。かなり閉鎖的な環境だったといえるでしょう。
しかしブロックチェーンゲームはゲーム内の資産に価値を持たせられるようになったため、売り買いしたり、持ち出したりすることも可能になりました。
ブロックチェーンゲームって何?どうして価値を持つようになったの?

主なポイントは以下の通りです。
- 不正や改ざんがしにくい
- 取得したアイテムが自分の資産となる
- そのアイテムの売買が可能に
このブロックチェーン技術によって、メタバース内やブロックチェーンゲーム内のアイテムが価値を持つ(NFT化される)ようになったのです。
The SandboxとDecentralandの違いって何?
まず世界が違うので、使われる仮想通貨が違います。
The SandboxはSANDですし、DecentralandはMANAという仮想通貨になります。
The Sandboxはゲームから発生したメタバース空間です。
また、DAOを目指しているものの今はまだDAOではありません。
DecentralandはDAOであることが最も大きな特徴となっています。
Decentralandは3DモデルがThe Sandboxより滑らかな感じで描かれています。
The Sandboxはカクカクしている3Dモデルを使用しています。

なので、好みにあったほうを触ってみるのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。メタバース利用に必須な仮想通貨についてまとめました。
現在仮想通貨市場は冷え込んできていますが、メタバース自体は今後も発展が見込まれる技術です。
このタイミングで気になるメタバースを始めてみて、その世界の仮想通貨になれておくのも良いかもしれません。